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Février 2000 Baden-Baden (Allmagne) |
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今回はドイツの温泉に行った旅行記です。
渡仏して初めて、お友達も一緒に行った旅行でもありますし、
それ以外にも、ヨーロッパでの初めての温泉体験でした。
今回は温泉ということもあり、あまり画像はありません。

Le carnet d'adresses (L'Allmagne)

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Vendredi 18 Février 2000 |
Paris → Reims (Reims Hotel IBIS泊) |
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皆さん、こんにちは。
お元気でしょうか?
パリは恒例の冬のSold(日本のバーゲン)もようやく落ち着いてきて一段落。
日本人の卒業旅行生の姿を多く目にするようになってきました。
さて、2月18〜20日の週末私達は小旅行をしました。
行き先はドイツのBaden Baden(バーデン・バーデン)。
ここはフランスとの国境境にある小さなな古い街で、ヨーロッパ屈指のSPA(湯治場)として古くから親しまれてきた町です。
そこに会社の先輩に『女友達と行くから一緒に行かないか?』と誘われて、計4人で行って来ました。
ヨーロッパは陸続きなので、車1台で行けば結構安上がりに旅行が出来るのです。
今まで夫婦でしか旅行したことが無かったので、お財布は一緒だし、車で行ってもあまり安いとは思いませんでしたが、今回は4人なので、ガソリン代にしても4人で割ればいいので、気楽だなーと。
それに彼と先輩の2人で交代交代で運転できるので、夫婦2人だけで同じ距離を移動するよりも彼は楽が出来ます。
それに温泉好きの私としては、バーデン・バーデンには一度行ってみたいと思っていたので、楽しみでした。
でも不安もありました。
誘われてから、家にあるドイツのガイドブックを見てみたら、『バーデン・バーデンには温泉施設が2ケ所あり、1ケ所は水着着用で、もう1ケ所は「全裸の上、男女混浴」』と書いてあったからです。
『えぇぇっ!!どうしよう。夫婦だけならいざしらず、知っている異性に裸をさらすのは幾らなんでもいやだなー』と。
金曜日、『取りあえず、行けるところまで行ってみよう』と、夜パリを出発してみましたが、出発したのも彼らが仕事が終わってからですから7時過ぎで、すでに遅く、パリ市内の渋滞にも巻き込まれて、あまり進みませんでした。
それに皆、お腹が空いてしまったので、結局パリから近い、Reims(ランス)で泊まる事にしました。
ランスはどんな街かご存知ですか?
パリから東北東に142km、古来からシャンパーニュ地方のヒツジによる毛織物工業が盛んで、現在でも商工業が発達している地域です。
5世紀末に、フランス初代王クロヴィスがここで洗礼を受けて以来、かつてフランスの王は、『ランスで戴冠式を済ませないと、正式な王として見なされない』と、言われていました。
その歴代王の戴冠式が行われたランスのCathedrale de Notre Dame(ノートルダム大聖堂)はゴシック建築の至宝と言われているほど、美しくて有名です。
そして、なんと行っても、ランスの郊外には、美しく肥沃なシャンパーニュの葡萄畑がこれでもかと広がっています!!
ランスにも前から行ってみたかったのですが、今回は本当に泊まるだけなので、又次回ゆっくりと来たいです。
さて、市内に入り、先輩の車には、最近ヨーロッパでも導入されたカーナビが試験的に取付けてあるので、安いホテルを探そうと、チェーン展開の『IBIS Hotel』と打ち込んで、検索。
すぐ見つかって、『やっぱりカーナビって、知らない土地では本当に便利だなー』と、みんなで自社製品ながら感激してしまいました。
今日は取りあえず、泊まるだけなので、味気ない安いビジネスホテルでも我慢我慢。
それでもやっぱりランスと来れば、『やっぱりシャンパンを飲まなきゃ!!』と、4人で街に繰り出しました。
夜も遅かったので、もうレストランも殆ど閉まりかけていました。
みんなおなかが空いてどうしようもない気分だったので、空いているところに適当に入りました。
が、何てこと無いブラッスリーで食べた料理も美味しかったし、シャンパンもパリのレストランに比べればとても安かったです。
普通パリのレストランでは、ワインは市販されているものの2〜3倍の値段を付けて出すのですが、ここで飲んだシャンパンは170FFで売られていたものが、レストランで250FFでした。
4人で一気にボトル1本を空けてしまいました。
やっぱり今度、ゆっくりカーブ巡りをしたいです。
だって、こんなに美味しいシャンパンが安くしかもこんなに沢山種類があるなんて。
日本に比べればさすがにパリにも沢山ありますが、それでも見たことがないようなラベルが沢山ありました。
今度は、是非、ランスを目的地に来て見たいです。
でも、取りあえず、美味しい料理と美味しいシャンパンが飲めて、幸先いい感じで眠れそう・・・。
Samedi 19 FFévrier 2000 |
Reims → Baden-baden (Landgasthof Hirsch泊) |
今日の朝は、8時起きの9時出発で、目的地のBaden Badenを目指しました。
取りあえず、カーナビの目的地をフランスのドイツとの国境境の街、Strasbourg(シュトラスブール)に設定し、高速を飛ばしました。
パリに比べて少々内陸のLorraine(ロレーヌ地方)を北の方面に向かっていたためでしょうか、厚い雲が低く立ちこめ、雨もかなり降っていました。
こまめに休憩しながら、ランスを出発して3時間半、12時半過ぎにシュトラスブールに到着しました。
シュトラスブールはAlsace(アルザス地方)になります。
シュトラスブールも大変有名な街です。
ここ数年、EUがらみでシュトラスブールの名を耳にすることも多いのではないでしょうか?
ここシュトラスブールにはEU本会議場があります。
かつてアルザス地方はドイツ領でした。
今でもシュトラスブールではフランス語とドイツ語が同じくらいの割合で話されています。
生まれながらのバイリンガルが沢山いるのです。
アルザス地方に入ると、建物も独特なものになります。
白塗りの壁、黒光する木の梁に急な角度の屋根のドイツ風の建物が目立ちます。
なだらかな畑のところどころに教会を中心にした小さな可愛らしい村が現れ、きっと日本人の考えるヨーロッパの田舎の風景ってこんな感じなんだろうなと思いました。
車だったので、写真を撮れなくて、お見せできないのが残念です。
シュトラスブールを抜けライン河を渡ると、ドイツになります。
前の旅行記にも書きましたが、ヨーロッパの陸続きの国に旅行する場合、出入国の手続きがほぼなく、万が一に備えてパスポートさえ携帯していればいいので楽チンですけど、外国に来たという実感もあまりありませんね。
島国の日本では考えられないですよね。
私も最初は想像できませんでしたもの。
ライン河を越えてから、1時間ちょっと走ると目的地のBaden Badenに到着です。
ここまで来る間、何回も目にして驚いたのが、年末の嵐の傷跡がランスからここまでくっきりと残っていたことです。
高速沿いの森の木は無残にも折れ曲がり、痛々しく樹肌を露出していました。
嵐のすさまじさを再度思い出し、背中が寒くなりました。
Baden Badenに到着後、まず観光案内所に向かいました。
本日のお宿を手配してもらうためです。
安めの宿ということで、1泊110DM(330FF)のところを紹介してもらいました。
バーデン・バーデンの中心部から5Km離れたところなのでかなり山道を登っていきましたが、ここでもカーナビが大活躍!!
住所を入力しただけで、無事にたどり着けました。
外観は、普通の民家というか、日本で言うところの民宿という印象でした。
でも、さすがは合理的かつきちんとしたドイツ人の経営しているホテルですから、内部はとても綺麗で、清潔!!って感じでした。
お部屋もとても広くて、「とても昨日のIBISと同じ値段とは・・・」と4人で驚きました。 |

これはシングルのお部屋。
かなり豪華です。
(これはパンフレットのコピーです) |
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一旦荷物を置いてから、おなかがペコペコだったので、すぐ下の食堂でお昼を食べてからSPAに行くことにしました。
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ここのホテルは外観からは想像できないほど中が広くて、この食堂も入ってみてその広さに驚きました。
しかもきちんとテーブルクロスとナフキンがセットされていたので、『部屋は安いけど、実は食事が高かったりして・・・』とみんなでドキドキしてしまいました。
でも、渡されたメニューをみてびっくり!!
驚くほど安いんです。
普段パリの高い外食価格に慣れてしまっているので、1品500円位で食べれるのがうれしい驚きでした。 |
私は、今回の旅行が決まったときから、『絶対に本物のザワークラウト(フランス語ではシュークルート)を食べたい!!』と思っていました。
ザワークラウト(シュークルート)とは、ドイツやアルザス地方の郷土料理で、塩漬けし醗酵させた(酢漬)キャベツを香辛料、豚肉とともに白ワインで煮込み、ソーセージやジャガイモを添えた料理です。
私は、『万年妊婦』と言われるくらい酸味があるものが好きな上に(笑)、本場の物が食べれる機会もナカナカ無い。
なので迷わずに、それを頼みました。
結局他の人も、フランス語と似ているイタリア語やスペイン語と違って、ドイツ語のメニューを解読するのはなかなか難しかったのもあり、『まずはシュークルート(ザワークラウト)を食べてみよう』ということになりました。
もちろん、忘れちゃ行けないのが、ドイツに来たからには、『ドイツビール』!!
食事といっしょにゴクゴク飲みたかったので、ピルスナータイプのものを頼みました。
本当のビールはゆっくり丁寧に注ぐのが美味しいとかで、日本の居酒屋のようにすぐには出てきませんでした。
待って待って、やっと運ばれてきたのは、黄金色のきらきら光る液体の上に、ふわふわクリームみたいな泡が乗っているビール。
お口の周りが泡のひげになってしまっても、あまりの美味しさについ忘れてしまいそうでした。
ベルギーで飲んだビールも大変美味しくて大好きだったけど、全然違う美味しさです。
泡がすごい!!
クリームみたいな石鹸って宣伝があったけど、あんな感じです。
泡がなかなか消えないのに、美味しいなんて・・・。
でも隙腹にビールは聞きます。
胃にしみ渡っていって、すぐに酔っ払ってしまいました。
ほろ酔い気分で待っていると、お待ちかねのザワークワウトが運ばれてきました。
香りといい、とても美味しそうです。
ただでさえ空腹で限界ぎりぎりだったので、みんなすぐにパクつきました。
『うわー、美味しいっ!!』
4人が驚きの声を上げてしまいました。
みんなパリなどでそれぞれアルザス料理店などですでに食べていて、『ふーん・・・こんなものか』としか思っていなかったものが、実はこんなに美味しくて、胃にしみ渡るやさしい味だったなんて・・・!!
嬉しい誤算です。
でも本当にお腹がすいていたので、もう無言です。
まるでカニを食べているかのよう。
本当は料理の写真を撮ろうとデジカメを用意していたのに、運ばれてきたら空腹に負けてガッついてしまって、ハッと気が着いたときにはもう、殆ど残っていませんでした。
ガーン!!
でも、今日の夜も明日のお昼もチャンスはあるので又その時に撮ろう!!
それにしても量もちょうど良くて味も上品かつ素朴でこんなに美味しいものにいきなり出会えるなんて幸せ。
ザワークラウトの後に出てきたデザートもリンゴとシナモン風味のアイスで大変美味しかったです。
フレンチでは出会え無そうな味でした。
昨日の夕飯もそうですが、旅行で食事が美味しいともうそれだけで幸せになれます・・・。
ビールを飲んで、ザワークラウトでおなか一杯になって、デザート付で1人1000円ちょっとは絶対安い!!
おなか一杯幸せ一杯になったところで、仕度をしてSPAに出掛けました。
Baden-Badenには、2つの温泉浴場があります。
1つは治療系のFriedrichsbad Romerpl(フィードリッヒ浴場)。
ここは男女別に全裸で指示に従いながら全身浴・サウナ・マッサージなどを行い、最後はなんと全裸なのに男女混浴!!
もう1つは水着着用の温水プールならぬ温泉プールのCaracalla Therme(カラカラ浴場)。
この2つの施設は隣り合っていて、はしご温泉することが出来ます。
まずは、フィードリッヒの方に行って見ました。
フィードリッヒ浴場は建物自体は、とてもこれが温泉施設とは思えない、素敵な建物。
歴史的建造物とか。
先輩は1度行っているので勝手が分かっているのですが、他の3人はヨーロッパでSPA体験全くの初心者。
説明されても想像が着かない上に、全裸というのが気になって腰が引けていました。
まず1Fの受付でチケットを購入し、趣がある螺旋階段を登ると左右に男女それぞれの入り口があります。
『1時間半後に1Fで集合』ということで分かれ、私たちは女性用入り口へ。
途中までは別々なのに、何故最後が混浴なのか理解できないのですが、何事も経験と入り口を入りました。
最初はまずロッカーがずらっと並んでいて、どうやら脱衣所のようですが、仕組みが良く分かりません。
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![[baden13.JPG]](_baden13.jpg)
![[baden14.JPG]](_baden14.jpg)
これがFriedrichsbad Romerpl(フィードリッヒ浴場)。
素敵な外観に、とても温泉浴場とは思えません。 |
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着替え用の場所とロッカーが隣り合わせにあるのですが、ロッカーには鍵が無いしで困ってしまいました。
2人で途方にくれながら従業員さんを探して聞きましたが、ドイツ語オンリー!!
さすがに参った。
でもこっちの言っている事は通じたらしくて、いろいろと使い方を説明してくれました。
どうやら今ロッカーが一杯なので、空くまで待ってということでした。
鍵がロッカーに本来着いているのですが、それが無いのは使用中とか。
で、2ケ所あるうち脱衣所の内の1ケ所は掃除中なのでそれが終わるまでか、こっちのローカーが空くかどちらかまで待つことにしました。
15分位結局待つことになったのですが、その間、驚くことと言えば、こっちの人は全裸を晒しても全然動じていないことです。
私たちにしてみれば、『えええっ!!もうここから全裸なの??』という風に驚いたのですが、こっちの人は当たり前のように堂々と・・・というかスタスタと施設のほうに歩いていくのです。
うーん・・・先行き不安・・・。
リラックスどころか緊張しましたよ。
一緒に行った女性が初対面だったので、その人の前で全裸になるのも抵抗があったのに、他の知らない男女の前で自分の体をさらすのは、抵抗ありました。
私なんて、びびっちゃって、猫背でした。(笑)
最近太ってしまって、胸はへちゃったのに、お腹がぽっこりになってしまって。
この体系を人前に晒すのも嫌なのに・・・。
取りあえず、掃除が終わったほうの脱衣所で着替えて、さすがに私たちは全裸でうろうろする勇気も無かったので、持参したタオルを巻いて、施設に向かいました。
そうすると他の人は不思議そうな顔で見るんですよね。
ははは・・・確かに目立つかも。
施設の入り口で取りあえず、真っ白なさらさらのシーツを渡されました。
で、そこから先にサウナとか色々なものがあって順番が書いてあるので、それに従って進んでいけばいいのです。
順路が書いてあるのは驚きませんでしたが、それぞれの目安時間が書いてあって、それが、例えば『1番、シャワー。3分』とか妙に時間が細かいのがびっくりしました。
後で4人で『さすがドイツ人。きちんとしているというか・・・。フランス人とかラテン民族なら、好き勝手にやるよね。』と話したくらいです。
まずシャワーをして、その後は3種類のサウナでした。
最初のサウナはかなり温度も湿度も低めでした。
2番目のサウナは日本のものに近いのではないでしょうか?
と言っても、私はサウナに行った事が無くて、今回初体験!!
なので、彼女から聞いた話ですが・・・。
日本のサウナってとても暑そうだし、私暑さには極端に弱いので、今回行く前に『サウナがあるそうだけど、大丈夫かな・・・』と思っていました。
でも、1番目のサウナはとても気持ち良くて思わず寝てしまいそうでした。
その後、又1回シャワーをして、3番目のサウナはミスト(蒸気)でした。
これは結構気持ち良かったです。
そうそう、このミストサウナですが、なんとも言えない状況でした。
私たちはびくびくしながらなるべく隠そうと猫背状態だったのに、外国の方々はこれでもかというくらい誇示しているんですよ。
もう、外国人はすごいですね。
サウナとかでも『そんなお見せして頂かなくてもいいです』って感じ(笑)
自分の体を隠すのは恥ずかしいこととでも言わんばかりに。
外国の人がリラックスすればするほど、反比例して私たちは腰が引けていたというか、緊張していたというか・・・。
もう、ああもすごいと、ただの物体としか思えなくなってしまうものですね。

混浴浴場はこんな感じです。
(これはパンフレットをスキャンしました) |
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そしてこのミストサウナには入り口ともう1つ扉があり、そこを開けると、はい、混浴浴場!!
私たちは最初『入らないで戻ろうか、どうしようか』と迷っていました。
気にかかっていたのは、彼らがそこにいるかということでした。
外国人というか全く知らない人ならいいのですが、知っている人にさすがに体を晒すのは・・・と。
で、何度も何度も扉から顔だけ出して浴場の方を覗いて、最後は『いないようだし、これも経験!!』と覚悟を決めて、入りました。
混浴場は、サウナ室からは1つしか見えませんでしたが、その隣に2つありました。
どれもとても温度が低くて日本の温泉しか知らないのでちょっとびっくりしました。
泡の出るお風呂もあったのですが、これも日本のジェットバスのように勢い良く出るのではなくて、日本人には物足りないくらいでした。
それでも、日本を離れて約2年ぶりの温泉に嬉しくなりました。
気持ち的にはとても緊張していましたが・・・。
途中つかりながら彼女とお話していたら、注意されました。
良く見たら、唇に指を当てて、しーっと言っているのを描いた看板がありました。
どうやらこっちでは、温泉=静かに療養するところのようです。
勉強になりました。 |
その後も順路としては殆ど水のものに入るのもあったのですが、私たちは省略してシャワーを浴びて、その後クリーム室に行きました。
クリーム室と言っても、誰かが塗ってくれるのではなくて、自分で塗るのですが、そこオリジナルのクリームが置いてあって、好きなだけ塗って良いのです。
しかも乾燥肌には良さそうなビタミンCとかEも入っていて、温泉の効果とクリームの効果で心なしがしっとりしたような気がしました。
そして最後がクリームを浸透させるために、毛布に包まります。
ここの部屋が、暗くなっていて、とても広いのですが、沢山のベットに、毛布に包まった人たちがいて、一種異様な風景でした。
さなぎが沢山みたい・・・というか、自分がミーラになった気分。
でも本当に気持ち良くて、うっかり熟睡してしまいそうなのをひっしに食い止めていました。
彼女に聞いたらやっぱり同じだったとか・・・。
ここでくつろぎ過ぎて、待ち合わせの時間を30分オーバーしてしまいました。
『男性陣はきっとからすの行水のように早いだろうから、もう待ちくたびれているかしら・・・』と、びくびくしつつ急いで着替えて1Fに降りました。
案の定待ちくたびれ&温泉効果で眠くなったのでさっきまで寝ていたそうです。
ははは・・・。
![[baden1.JPG]](_baden1.jpg)
これがCaracalla Therme(カラカラ浴場)。 |
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そして、4人揃ったところで、隣のカラカラ浴場に行きました。
ここは水着着用の温泉です。
隣と同じシステムの脱衣所で着替えて、いざ温泉へ!!
建物の中は温泉に近くなると、空気がもわんと湿気を帯びています。
そして大きな円形のプールが見えました。
これが温泉??
水着だし、まるでプールです。
何種類か温度の違う、そしてジェットバスとかもありましたが、やっぱりここも全体的に温度が低かったです。
一番温度が高いところでも、日本の温泉に比べたら生ぬるいほうでしょう。
しかし温度が低めなので逆に長く浸かっていられます。 |
私達は7時から10時の閉館までいましたが、全然苦にならないくらいでした。
日本の温泉ではそんなに浸かっていたらのぼせてしまうでしょ??
ここでもやっぱり皆さん、お話を殆どせずに、黙々と浸かっていました。
よくよく観察していたら、話をしていたのはフランス人かイタリア人。
ラテン民族はおしゃべりで話していないと死んじゃうじゃないかというくらい良くしゃべりますが、やっぱり彼らはひそひそ話していましたね。
でも、フィードリッヒのこじんまりしたのとは違って、天井もとても高くて、少しくらい話すのは全然大丈夫でした。
こっちの方が、水着なので気が楽ですね。
こっちに着たら安心したのか・・・よっぽどフィードリッヒで緊張していたようです。
どっと疲れがでてしまい、トドのように浮いているだけしか力が残っていませんでした。
おまけにこっちはジェットバスが極端に激しくて、痛いくらい。
最初プールの端に掴まってボーっと浮いていたら、急にジェットバスが始まり、激しい水流がお腹や足や腕に当たって、まるでえぐられたような衝撃がありました。
実はその日の夜からパリに帰って3日間くらい、全身まるで打撲症のような痛さが残ってしまいました。
噴出し口から離れればちょうど良いのですが、すぐ前に立っていたので直撃でした。
痛かったです・・・。
まさか温泉に来て体中痛くなるとは思いませんでした。
ははは・・・。
でも、なんだかんだいって、楽しかったです。
9時半過ぎまで楽しんで、お腹が空いたので、切り上げて食事に行くことにしました。
幾ら観光地とは言え、小さな田舎町ですので、お店が閉まるのも早いです。
もう開いているお店も少なかったので、深夜まで営業しているところに入りました。
そこはミュンヘンにあるビア・ホールで、先輩が前回来たときにビールを飲んでソーセジとか美味しかったというので入りました。
皆さん本当はとてもお腹がすいていたのにですが、温泉に入っていたため水圧で分からなかったようで、上がったとたん、激しい空腹感に襲われて全員呆然・・・。
そして又想像の域を出ないドイツ語メニューを前に、呆然としつつ、なんとか注文して、ビールが来るまで放心していました。 |
![[baden2.JPG]](_baden2.jpg) |
そしてメインが運ばれてくると全員理性を忘れて(?)、がっついてしまい、またもやデジカメの出番がありませんでした。
今回メインは、私と彼女は又ザワークワウトを頼み、彼はウインナーシュニッチャエル(ミラノ風ポークカツレツとほぼ同じもので、薄く叩いて伸ばした子牛のかつ)、先輩はGermain Pizza(フランスではTarte Flambee。アルザス地方やドイツの極薄ピザ。定番は生チーズ・タマネギ・ベーコンの組合せ)を頼みました。
ザワークワウトは今日のお昼にお宿の食堂で食べたものよりもシンプルで、付け合せのソーセージも焼いたものでしたが、これぞビールに合う最高のおつまみという位美味でした。
ピザも私の大好きな極薄カリカリ生地にシンプルな具で大変美味しく、これもビールが進んでしまう味でした。
お昼と今回の夕食と、思っていたよりも全然美味しくて、ドイツを見直してしまいました。
と、同時に「やっぱり実際にその土地に来て食べてみないと分からないな」とガイドブックなどを見て想像だけで「なんかドイツってまずそう」と思っていたのを後悔しました。
それともバーデン・バーデンだからなのでしょうか?
『そんなことないと思いたいな・・・。いやそんなことないよ、きっと・・・』と思わせてくれるような素朴な料理の数々に、イタリアンやフレンチとは違う感動がありました。
来て良かったね。
![[baden3.JPG]](_baden3.jpg)
食べかけでごめんなさい。
これがザワークラウトです。
ソーセージの間にあるのがジャガイモのピュレで、ソーセージの右側にあるのが醗酵キャベツです。 |
![[baden4.JPG]](_baden4.jpg)
これも食べかけでごめんなさい。
これがだんなさまが頼んだ、ウィンナーシュニッツェルです。 |
![[baden5.JPG]](_baden5.jpg)
これは先輩が頼んだ、ピザです。
カリカリでとても美味しかったです。 |
Dimanche 20 Février 2000 |
Baden-baden → Paris帰宅 |
夜暖房が切れているのに気がつかず震えながら寝ました。
さすがに朝起きたときの寒さが尋常じゃないのに『もしや・・・??』と思い、カーテンを開けると、辺り一面銀世界!!
ひえーっ!!
目が覚めたら、そこは雪国だった?!
それにしても目が覚めてから、暖房が入っていないことに気がつくなんて・・・。
寒さに強い私もさすがに昨日の夜は体が冷えてあまり眠れませんでした。
おまけに、体中が打ち身のような痛さがあり、『何故??』
この時点ではまさか温泉プールの激しいジャグジーが原因とはつゆとも思わず、『温泉に入ったはずなのに・・・』と不思議でした。 |
![[baden6.JPG]](_baden6.jpg) |
取りあえず、軽く身支度して、食堂で朝ご飯を食べました。
食堂の窓から雪景色が見えて、『まるでスキーに来たみたいだね』と話しました。
フランスのホテルとは違う朝食、美味しいパンやハムやチーズにお腹一杯!!
そして仕度をして、ホテルをチェックアウトし、又カラカラ浴場に向かいました。
ホテルの横にとめておいた先輩の車は当然のことながら雪に覆われていて、まずは雪卸をしなければ出発できないくらいでした。
パリではメキシコ暖流のおかげでめったに雪が降らないので、本当に久しぶりに体験しました。
![[baden7.JPG]](_baden7.jpg)
これは私達が泊まったお宿。 |
![[baden8.JPG]](_baden8.jpg)
お宿の前の風景。
スキー場のよう!! |
![[baden9.JPG]](_baden9.jpg)
先輩の愛車ルノーのラグーナちゃんも雪まみれ。
彼女が一生懸命雪をはらっています。 |
又昨日のように水着に着替えて、指がふやけるほどずっと―そう、午後1時くらいまでずっとつかっていました。
昨日は暗くて分からなかったのですが、なんと露天風呂を発見!!
雪が降る中の温泉なんて日本でもなかなか経験できないので、早速行って見ました。
ここは、他よりも若干温度が高めでしたがそれでも32℃。
いかに他のがぬるいかお分かり頂けますか?
この露天は、2重の円があり、外側の円には小さなシャワーがいくつもついていて、腰かけてつかりながらシャワーをあびれるようになっています。
そして中の円は激しい水圧のジャグジー!!
早速試しましたが、体中が痛いくらい激しいジェット水流に何度も円の外に流されそうになりながら淵に必死に掴まっていました。
しぶきで背の低い私は目も開けていられない位でした。
でも、その時はとても気持ち良かったのです。
が、後になって、昨日のと同じように体が痛くなる原因のようでした・・・。
ははは・・・。
過ぎたるは及ばざるがごとしですね。
入場券の終了時間になり(3時間券を買っていました)、お腹もすいたし、これからパリに戻らなければいけないので、上がることにしました。
昨日のフィードリッヒにはちょっと驚きましたが、でもいい経験でした。
とても楽しかったです。
パリからもっと近ければ毎週末来るのにな・・・。
![[baden10.JPG]](_baden10.jpg)
浴場の前から。
とてもドイツっぽい風景だと私は思います。 |
![[baden11.JPG]](_baden11.jpg) |
![[baden12.JPG]](_baden12.jpg)
これがCaracalla Therme(カラカラ浴場)。 |
![[baden15.JPG]](_baden15.jpg)
可愛らしい民芸品屋さん。 |
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お昼を食べようと少こし街をぶらぶらしてみました。
観光地ですが、小さな町ですし、それにドイツは、土日お店を閉めてしまうところが多くて、見るものも食べるところも限られてしまいます。
温泉浴場の周りが町の中心部ですが、本当に小さな町なのですぐ見終わってしまいます。
結局お昼は浴場のすぐ目の前の極普通のお店に入りました。 |
入ってすぐに、巨大なプロレスラーのようなおじさんが目に入り、一瞬ひるんでしまいましたが、このおじさん、見た目は怖いのですが、とてもやさしく親切で、私たちが又ドイツ語のメニューを英語で『これは何??』と何度も聞いても親切に教えてくださいました。
私は『又ザワークラウト!!』と心に決めていたので迷いませんでした。
先輩と彼女も結局ザワークラウトにし、だんなさまはドイツ風のシチュー『グラーシュ』にしました。 |
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![[baden17.JPG]](_baden17.jpg)
これがザワークラウトです。
ソーセージの下に敷いてあるのが醗酵キャベツです。
![[baden18.JPG]](_baden18.jpg)
これがだんなさまが頼んだ、グラーシュ。
別名ハンガリー風シチューです。
パプリカが特徴でしょうか。 |
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今回は『ガッツク前にデジカメで撮るぞ』となんども何度も心に言い聞かせていたので、ちゃんと画像を撮ることが出来ました。
でも、何度も言い聞かせていなかったら又・・・だったでしょう!!
今回のザワークワウトはちょっと例外で、野菜サラダ付でした。
でも逆に生野菜は嬉しい!!
グラーシュにもサラダ付で、彼も喜んでいました。
今回のザワークラウトも大変美味で、『やっぱり本場に来れば大抵は美味しいんだな・・・』と感動するとともに、『想像だけでドイツってなんかまずそう・・・、なんて言ってごめんなさい!!』と改めて反省!!
又バーデン・バーデンに温泉&ザワークラウト&ビール目当てに来たいです。
帰りは予定どおり、6時間かかりました。
先輩&だんなさま、長距離運転、大変お疲れ様でした。
でも、思いがけず楽しい週末になりました。
では、また。
20 Février 2000
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Avril 2000 Kyoto(JAPON)@へ
Octobre 1999 Lyon(FRANCE)Bへ
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